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発電量ナビ♪では地球温暖化問題や再生可能エネルギー分野で度々議題として掲げられるカーボンニュートラルの問題点・有効性について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆カーボンニュートラルの問題点の解説(もくじ)

◆カーボンニュートラルとは?

 カーボンニュートラルとは、地球温暖化問題や再生可能エネルギー分野で幅広く使用される環境用語の一つで、大気中・環境中の炭素循環量が等しい状態を意味する言葉じゃ。

 カーボンは直訳すると「炭素」という意味を持ち、ニュートラルは「中立」という意味を持つ。

 カーボンニュートラルの概念では、主に植物が種子から成長し製品として使用されるまでの間に体内に取り込んだ二酸化炭素量は、使用時に排出される二酸化炭素量と等しい事から「中立」となる事を示しておる。

 バイオマス発電などの燃料として伐採された植物は、燃料ペレットとして加工されるまでの期間に光合成を行うために多くの二酸化炭素を体内に取り込んでおり、燃料として燃やす際にも体内に取り込んだ二酸化炭素量以上は排出しない事がこの概念の前提となっておる点がひとつのポイントじゃ。

◆嘘?本当?カーボンニュートラルが抱える問題点

 地球温暖化問題は日本だけでなく世界的に大きな問題となっておる重要な地球全体の課題となっておる事は解るのぉ。

 しかし、先進国や多くの発展途上国は現在も尚、地球温暖化問題の最大の要因となっておる二酸化炭素の排出量問題について明確な答えを出せずにいる事もまた事実じゃ。

 これは従来の工場設備など多くの生産業に関わる業種で二酸化炭素排出量の制限を行ったとしても尚、地球温暖化問題に歯止めをかけるようなレベルの成果をもたらすことが難しい事もその背景にある。

 このような中、従来通り多くの燃料を使用しながらも大気中、及び環境中全体で見た場合の二酸化炭素量という概念で考えた場合に一つの方法としてバイオ燃料などを利用することでこの問題に対応できる部分があるというのがカーボンニュートラルが頻繁に話題に登るようになった原因でもあるのじゃ。

 しかし、カーボンニュートラルという概念は嘘である。という見解があることも事実。

 確かに理論的にカーボンニュートラル理論が大気中の炭素量を中立に保つことは可能であると言える。

 しかし、現実的には燃料となる植物の製造時に発生するCO2や収穫時のトラクターなどの排気ガス、また燃料の輸送・運搬時に発生する排気ガスなどが存在するため、やはりトータル的に考えると炭素がニュートラルな状態になるとは限らないという問題点も挙げられるようになってきておる。

◆カーボンニュートラルの有効性

 バイオエタノールなどのバイオ燃料は国によっても普及率が異なるが、既に市場に広がりを持たせておることも覚えておきたい事実じゃ。

 特に二酸化炭素排出量問題の最大のポイントともなる自動車の排気ガス問題に関してはバイオエタノールを一定パーセンテージで混合させたガソリン燃料が世界でも少しずつ普及し始めておることも事実じゃ。

 前述したようにカーボンニュートラルという概念がトータル的に見た場合はカーボンネガティブ(ニュートラルな状態ではないという意味)となっていたとしても、化石燃料だけに頼り続ける状態よりは有効性が高い事は容易に想定できるのぉ。

 カーボンニュートラルの有効性は完全とは言えないまでも、やはり二酸化炭素排出量という大きな問題を乗り越えていく為には今も尚、重要な位置を占めておる分野であることは間違いない訳じゃな。

◆カーボンニュートラルの問題点と課題

 地域単位でカーボンニュートラルについて考える場合は、燃料用として伐採した農地については新たに二酸化炭素を吸収する為の農作物を生産することが前提となる。

 その為、植林を行ったりバイオ燃料用の農作物の生産を繰り返し継続して行なっていくことがカーボンニュートラルの概念を満たす条件となる。

 但し、この継続的に燃料用の農作物を生産していくことで従来の稲作・畑作として使用されておった農地の多くが燃料用の農作物の生産に特化されていく事もまた、食品の絶対量の減少に影響を与え食料品の値上げ問題を発生させておる現実もある。

 このようにカーボンニュートラルが抱えておる問題点は幾つも存在しており、これらの問題点とどのように向き合い乗り越えていく事ができるかが今後の我々の課題であると言えるかもしれんのぉ。